本部会では毎月海外の広報研究資料を読み、議論をしている。
第4回は 9月17日土に伊吹勇亮会員（京都産業大学）が以下の論文について報告した。

Yeomans, L. (2010). Soft Sell? Gendered experience of emotional labour in UK public relations firms. PRism 7(4).

感情労働とは「自身の感情を適切に管理・抑制・喚起することを要求される労働」（広辞苑）である。
本論文はイギリスのPR業界を対象とした現象学的アプローチを通し、
広報担当者に対するイメージや広報業務に存在する「男性性」「女性性」など、
実態の一部を明らかにした。

メンバー間の議論では日本でも「キラキラ広報」といった言葉が存在し、
業務上もさまざまな感情労働が求められること、
日本の実態や広報独自の感情労働についてさらなる研究が必要であることなどについて意見交換が行われた。

【予告】
第5回 11月19日土、13:00～15:00、報告者：山村公一会員、テーマ：広報の理論
Steven Chaffee (2009). ”Chapter 2 Thinking about Theory,” in Don W. Stacks & Michael B. Slawen (Eds.).
An Integrated Approach to Communication Theory and Research (2nd edition).
（参考）Don W. Stacks and Michael Salwen
“Chapter 1 Integrating Theory and Research: Starting with Questions,” Michael J. Beatty “Chapter 3 Thinking Quantitatively”

（国枝智樹）