日本広報学会について

理事長挨拶

2020年3月に設立25周年を迎える日本広報学会は、企業・行政・団体から非営利組織まで、経営体の広報・コミュニケーション活動を研究の対象としています。この分野の深化・発展、さらには広報・コミュニケーションによる経営体の価値創造につなげるべく、理論と実践の両面から研究・情報発信、さらには会員に対する啓発活動など、さまざまな活動を行い発展してきております。

広報とは経営そのもの、コミュニケーションとは経営体の活動そのものとも言われます。企業や行政を代表とする組織は、様々の情報を広聴を通じてインプットし、インターナル・コミュニケーション(組織内広報)活動を通じて、組織内で付加価値を高め、付加価値の高まった情報を広報を通じてアウトプットしています。このような広報・コミュニケーション活動によって、あらゆる経営体はその存在意義を担保しています。

広報・コミュニケーションの領域は、研究の面からも、マネジメント実践の面からも、総合的かつ学際的です。関係する学問領域も経営学、マーケティング、組織論、情報行動論、言語・メディア・ジャーナリズム、さらには国際地域研究などと広範囲です。組織経営の面でも、トップマネジメント、広報・IR部門、マーケティング部門、人事・総務部門、情報システム・ナレッジ部門など多くが関係し、それだけに、多面的なアプローチが求められる領域です。

こうした領域の多様性から、幅広い専門、職種からの会員で成り立っていることが特色です。関連する研究を行う大学などの研究者、所属する組織の広報・コミュニケーション活動を実践する方、あるいは関連サービスを提供するPR会社やメディア関連事業者の方など、多様なバックグラウンドを持った会員からなり、数百人の個人会員に加え、数十社の法人が法人会員として活動しています。このことが、実務者と研究者の幅広い情報交換と議論を可能にしています。

最近の情報・メディア環境は大きく変化しています。その中で、あらゆる経営体に対して、より的確な広報・コミュニケーションにつながるイノベーションが求められています。同時に、適切なリスクマネジメントも求められ、これら両面からのステークホルダーとの関係性の再構築が必要となってきています。

日本広報学会では、広報・コミュニケーション分野の理論・実践の両面からの発展に向け、先進事例の交流や分析、仮説や理論の提示などの研究・教育活動を展開しております。企業・行政、諸団体、NPO/NGOなどで広報・コミュニケーション活動に携わる皆さま、また大学や研究機関で、組織の広報や社会的コミュニケーション、情報社会の諸現象に関心をお持ちの皆さまの、幅広い参画をお待ちしております。

柴山 慎一
日本広報学会 理事長