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研究会報告

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「九州地域の組織体における広報の在り方」交流部会報告

九州部会・交流部会として第6回「くまもと元気かい」を
11月25日(木)18:30から熊本県民館パレアで開催。
テーマは「みそ醤油よもやま話」で講師は熊本県みそ醤油工業協同組合理事長の橋本和彦氏。

橋本醤油(株)4代目社長で今は会長。
日本で先駆けて「玉子かけご飯用醤油」を開発し全国に広めた。
東京農大で醸造学の非常勤講師も務めた。
熊本の味噌醤油作りの歴史や取り組み、業界の昨今の状況や新しい可能性について語ってもらった。

現在熊本県下の味噌醤油会社は山鹿から水俣までで43社。
味噌の歴史を縄文時代から。みその麹菌は「国菌」と言われる。
それは日本の発酵文化の歴史の中で自然界にある野生菌が長い年月をかけた改良によって
無毒化されてできた「麹菌」だから。
湿度の高い日本において魚・肉の保存を可能にした。

みそは大豆と麹と塩のシンプルな組み合わせで発酵・熟成させたもの。
米麹、麦麹、豆麹によって米みそ、麦みそ、豆みそがある。
「醤油」は大豆に加えて麦や米などを使う事ができ、
麹菌を使って発酵熟成させた淸澄な液体調味料。

現在、醤油業界は減少傾向にあり厳しい。
創意工夫を重ね、玉子かけご飯用醤油を開発したが、
1本250円を醤油売り場に並べると売れなかったが、
思いつきで玉子の横に置くと、高級玉子と共に売れるようになった。

良い商品でも小さな醤油屋だけでは力がないので醤油業界全体に製法を公開し
皆で製造販売したことで全国に売れていった。
CHAGE and ASKAなど知人のアーティストに届けることで
次第にテレビ(笑っていいとも等)で紹介してもらったが、
中小企業ではこれくらいしか出来ない。
大手のCMなどは出来ないのでSNSを利用したいり口コミで広げていった。

最後に人生訓としての「悪戦苦闘能力」を紹介。
「自分が出来なくても負けない。何度でも絞り出す。そしてもう一絞り。体30頭100智恵を出す。
自分の夢に対して一生懸命に努力する人は輝いて周りも応援したくなる。
人一倍のコミュニケーションをとる(報・連・相)。目先の欲に囚われない第三者目線を持つ。
結果的に何らかの利益が上がる。必ず出来るという諦めない気持ち。ご褒美は達成感」とのこと。

土産にフリーズドライの「くまもと味噌の天神」を配布。
日本で唯一味噌の神様(味噌天神)がある熊本で国産あおさ、
熊本の南関あげ、熊本県産原料の合わせみそを使用し
熊本県みそ醤油工業協同組合として発売している。

松田香里