学会の活動
広報塾
概要Outline
第100回広報塾 国際報道とプロパガンダのはざまで ― 紛争広報の現場から見た広報・ジャーナリズム・国家
いま、国際世論の構造が問い直されています。
グローバルな紛争が連続する現在、勝敗の鍵は戦場の外、「情報空間」にあるとも言われます。
11月開催の広報塾では、NHK報道の第一線で活躍し、名著『戦争広告代理店』で国際的に高く評価されたジャーナリスト・高木徹氏を迎え、「情報戦・世論戦」と広報の交差点を考えます。
高木氏は、ボスニア紛争をめぐる“国際PR戦略”の実態に迫った著書『戦争広告代理店』にて、講談社ノンフィクション賞・新潮ドキュメント賞をW受賞。PR会社が民族紛争の行方すら左右するという衝撃的な実例を、現地取材と国際報道の構造分析から明らかにしました。
いま、世界の政治はメディアと世論によって“動かされている”と言っても過言ではありません。
「戦争に勝つかどうかは、どれだけ国際世論を動かせるかにかかっている」――その認識は、もはや現場の常識です。
本講義では、情報操作・メディア戦略・PR会社の役割に加え、近年の日本における広報リテラシーの課題にも触れながら、戦争広報と現代広報との接続点を探っていきます。
本年10月号の『文藝春秋』では「ゼレンスキーPR戦の敗北」を寄稿し、ウクライナとロシアによる侵攻前からの国際世論工作、そして米国のPR戦略の実態を解説しています。今回の広報塾では、これらの事例をもとに「PRと戦争」「国際世論の形成」という広報学にとっても核心的なテーマを多角的に論じていただきます。
国際世論のゆくえを読み解く知見は、企業広報におけるリスク対応、危機管理、レピュテーション形成の理解にも直結します。広報と情報戦の接点を深く考える貴重な機会です。
広報塾開催
第100回広報塾
日時:2025年11月18日(火)17:00〜18:30
会場:㈱マテリアル35階会場 アーク森ビルへのアクセス
http://www.ehills.co.jp/rp/dfw/EHILLS/building/roadmap/ark/ark.php
受付:アーク森ビル一階受付横に臨時受付で入館証を配布します。臨時受付は17:20で閉鎖します。
定員:先着60名 オンライン配信はございません。会場のみでの受講となります。
学会会員以外も参加可能です、参加無料
登壇者紹介
高木 徹(たかぎ・とおる)
ノンフィクション作家。元NHK報道局チーフ・プロデューサー。
東京大学文学部卒業後、NHKに入局。国際報道番組を多数手がけ、戦争とメディアの関係に焦点を当てた『戦争広告代理店』(講談社文庫)で新潮ドキュメント賞、講談社ノンフィクション賞、『大仏破壊 ビンラディン、9.11へのプレリュード』(文春文庫)で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。以降も国際政治・メディア・PRをテーマに執筆を続け、最近の寄稿に「ゼレンスキー『PR戦』の敗北」(『文藝春秋』2025年10月号)がある。国際報道と広報戦略の接点を鋭く分析する論者として定評がある。
ご質問は事業委員会田代まで:tashiro@materialpr.jp
以上
参加ご希望の方は下記申込みフォームに必要事項をご記入の上、お申込みください。